飯盛山古墳は標高約 50ⅿのダグリ岬にあります。
昭和38年の国民宿舎ボルベリアダクリ(旧国民宿舎ダグリ荘)建設により主体部を含めた墳丘の大部分を消失していますが、当時の工事前の測量図から全長約80ⅿの前方後円墳であることが推定されています。
飯盛山古墳丘測量図
飯盛山古墳のあるダグリ岬遠景
古墳時代の初期の墳形は柄鏡式前方後円墳であると専門家からは指摘され、鹿児島県内の古墳のなかでも最も古いと言われています。平成11年の調査の結果では,古墳時代(5世紀初頭)の遺構や遺 物が検出されています。 遺物には,壷形埴輪,ガラス製勾玉,丸玉,小玉等 があります。九州では珍しい壺型埴輪 も出土しており、貴重な資料となっています。出土遺物は志布志市埋蔵文化財センターに保管されています。
飯盛山古墳出土の壺形埴輪
志布志市埋蔵文化財センターに保管されている出土遺物
【参考文献】
「飯盛山古墳」『志布志町埋蔵文化財発掘調査報告書』(29) 志布志市(旧志布志町)教育委員会 2001
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